[2017. 6.23 ]
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皆さん、こんにちは!
今日はこの酷いサイドシルの潰れ状態が…
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まるで新車のようですね
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このようになるという話題です。
写真を見るだけで胸がすっきりしますね。
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今までも何度も紹介してますがR32のサイドシルパネルのジャッキUPポイントですね。
BNR32に乗られている方でこの箇所をよく見たことがない方はちょっと覗き込んでください。90%の確立で潰れています。
何故にこの重量の車体でこういった弱い構造のパネルにしたのかは謎です。潰れていたとしても走行に支障がでる訳でもありませんので別にこのままでもいいよ。という方はこの先をお読み頂かなくてもいいのですが多くのR32乗りのオーナーが気にしていると思っておりますのでその修正に関する事などを話したいと思います。
ここの箇所の潰れ具合によってフロントフェンダーとドアの隙間や段差に影響が出来たりサイドステップに歪みが発生したりしますので覗き込まなければ見えないから、、、という訳にもいかなくなってきます。
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サイドシルアウターパネルを取り除きますと内部構造がよくわかりますが写真のようになっております。
そしてジャッキポイントが潰れればインナーパネルも同じように曲がっていきます(矢印の部分)
パネルが潰れますとインナーとアウターの隙間が開きそこから雨水などが浸入したり内部の水抜けが不十分になったりしてどんどん錆びていくと写真のように穴が開いてしまったりするのですね。
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インナーパネルの先端のパネルを取り除いた状態。穴が開いていたパネルの裏側のパネルは錆が酷いです。
フロアの耳のパネルも入れると4枚のパネルが溶接されているのですが錆の進行が進めば4枚共すべてダメですし溶接そのものも意味がなくなりますので剛性も当然低下する訳なんですね
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曲がり、そして錆びたパネルは個別に修正します。
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修正後。錆が発生してると溶接による接合が出来ませんのでどーしようもない箇所は切り取り、新しい鉄板で作り変えます。
ここまで見るとわかると思うのですがサイドシルの修正は非常に時間と手間がかかる作業ですが、このまま元に戻しても全然面白くないですし、もしも車検やオイル交換といった作業を自分以外の誰かが作業する場合せっかく修理したジャッキアップポイントで上げられてはまたまた同じように潰れてしまいます。
気を使ってくれる作業者や急所であるこの箇所を理解している整備士さんなら良いのですが知識も資格もないガソリンスタンドのアルバイト的な作業者ですと何の迷いもなくこの箇所で車体を持ち上げるかもしれません。
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R32でよく錆びている箇所としてこの写真の部分もあります。
リヤタイヤハウスの前側の下ですね。サイドシルのちょうど一番後ろ部分です。
ここ、結構な確立で写真のようになってますがここだけをピンポイントに修理するのは少し大変ですがサイドシルアウターを交換するのであれば是非やっておきたい箇所。
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拡大画像。
ここもいくつかのパネルで構成されているので、しっかりと修復するのにはそれなりの順番があります。
どっかの修理工場でこの部分の修理見積もりを聞いて
『そうだね3〜4万かな』
なんて返事が返ってきたらよく作業方法を確認した方がいいですね。
下手すると表面をパッーと削ってアンダーコートかなんかで隠しちゃうような上辺修理かもしれないです。
ちゃんとした鈑金屋であればパネルの奥の状態次第で修理内容がより濃くなるのがわかってますから安易に料金を言い切ってしまうような事はしないです。
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サイドシルアウターとその中のパネルを取った状態。
アウター交換と同時にといった理由がわかると思いますがなかなか奥のパネルに辿り着きませんね(笑
ノズルを交換すると同時に圧を高めに設定すると写真のように高圧洗浄が可能となります。
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更に奥のパネル(矢印部分)
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また更にその奥のパネル。
このように錆が酷くなると接地している他のパネルも錆びてしまいます。
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部分的に錆びている箇所を切り取り新しいパネルを作っていきます。
これを切り張り修理といいます。
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裏になってしまうパネルが今正面に見えてますが接合後は見えなくなるものの、先に色を入れておいて溶接していく訳です。
実は溶接後のパネルの裏側も曲げた細い筆等を用いて防錆の処理を行います。
ありがちなビフォーアフターの写真だけを見せて、こんなにキレイになりました!!
というような事ではなく中身が重要なんですね。
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どうぞ最初に見せた写真と比べてみてください。
あの何枚も重なった複雑なパネルはこういった流れの作業で修復していくのがお分かり頂けたと思います。
ですので最初に話した表面だけの修理は耐久性を考えますと全く意味がありません。
是非、修理を依頼する際にはどういった修理方法なのかをよく確認して大事な車両を預けて頂ければと思います!
安くて良いものは誰もが欲しがりますが手間がかかる作業には当てはまりません。
安いものはそれなりの作業である事が多いです。
ちなみにこの箇所の修理料金ですがアウターパネルを外した所から計算すると…
@サイドシルインナーの一番外側のパネル脱着が5.000円
Aインナー2枚目の穴開き箇所が12.000円
Bインナー3枚目の切り張り修理が8.000円
Cインナー4枚目の錆改善修理が8.000円
で合計が33.000円になります。
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こちらで補強プレートを組み込みサイドシル修理する車両は今回紹介させて頂いたような、各部にみられる錆のチェックは行いますので、出来ればこの機会に一緒に修理してしまった方が良いです。
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サイドシル補強と修理のみの作業ですとインナーやフロアの修正次第な所にもなりますが大体納期は1ヶ月位かと思います。
これに全塗装(表面のみ同色)。全塗装でガラス外すならガラス廻りのスポット増しとかになってしまいますと2ヶ月〜3ヶ月のお預かりになってしまいます。
R32オーナーの方でサイドシルの潰れが気になってしょうがない方は是非一度ご相談ください。
きっと何かしら役に立つアドバイスが出来ると思います。
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ハコスカのレストアの続き。
フロアの切り張り製作からの溶接が終わりましてご覧の通りの状態です。
どーですか?いいでしょう!
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一度、切開したリヤフェンダーエンドも錆びて駄目な箇所は復元しての溶接。
そして表だけではなく裏側も溶接した痕跡がわからないように修正します。
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そして!なんということですか!
まさかの新品、バックパネルアッパーとロアを用いての復元作業になるんです。
最近の車両ではフロアを中心に上下で分かれるといったバックパネルの形状はありません。
BNR32のボディパーツがないとかあるとか入手が困難で苦労している最中ではありますが、そんな事は飛び越えて昭和45年式スカイラインの新品パネルがここにあったりします。
古いパネルを復元して修理することも出来なくはないですが、そんな事をしていたら新品のこのパーツは永遠に使わないんじゃないかということでしっかりと使用していきたいと思います。
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続く… |
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